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31 号遺構

ドキュメント内 浦添市文化財調査報告書 | 浦添市 (ページ 41-45)

第3章 発掘調査の概要

第3節 31 号遺構

第 9 図 4 は、ガラス製の瓶である。前面には鳥の模様と「TRADE MARK」の文字が陽刻され、ボ

トルネックの部分から先端部分が胴部に対して斜めに取り付けられている。その形状からガラス 製の哺乳瓶であると考えられる。被葬されている一次葬人骨は乳児と想定されることから、使用 品を副葬したものではないかと思われる。

(3)人骨

一次葬で検出された未成人骨は、残存する上顎骨と下顎骨の乳歯の萌出状況から乳児~幼児期

(1歳前後)の年齢であったと推測される。詳細については第5章に記載するため参照いただき たい。

物は概ね近代の陶磁器であることから、戦時中に壕として転用された遺構であると考えられ、墓 遺構としての要素を窺うことは難しい状態である。また、床面から壁面にかけて赤色を呈してお り、被熱による変色が疑われる。

(2)遺物(第 11 図、第 9 表)

陶磁器類を中心に多量の遺物が床面上から出土しており、その種類及び内訳については第6表 に記載した。基本的には近代の陶磁器類が主体であることから、戦時中に持ち込まれたものであ ろうが、金属製の簪などは墓遺構からも出土することから、改変前からあったものかどうか判断 第9図 27 号墓 出土遺物

第8表 27号墓 出土陶磁器観察表

単位:㎝

図番号出土地点 器形 残存部位 口径 器高 底径 施釉 釉色・色調 貫入 文様等 備考

第9図

1 墓室 小杯 完形 5.1 2.8 2.2

コバルトでの絵染 付後、全体に透明 釉を掛ける。畳付 は露胎。

全面:透明色 文様:コバルトの 鮮やかな発色。

なし

外面の2ヵ所に銭文。うち 一つは表裏。高台を取り囲 むように点と枝葉が交互に 3ヵ所ずつ描かれる。

底部に「円山」

の押印。

MK13 前原  № 002

MK13 前原  № 054

S=1/2 5cm

0 0 S=1/1 2cm

1

3 2

4

EL=98.000m

EL=97.000m

EL=98.000m

EL=97.000m

A A’ A’A

B’

B B’

0 S=1/60 2m

X=26724.000 Y=23189.000

X=26724.000 Y=23195.000

X=26718.000 Y=23189.000

X=26718.000 Y=23195.000

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第9表 31号遺構 出土陶磁器観察一覧表

単位:㎝

図番号 出土地点 器形 残存部位 口径 器高 底径 施釉 釉色・色調 貫入 文様等 備考

第11 図1

奥壁際 ほぼ完形 13.04 6.0 4.9

コバルトでの型絵染 付後、全体に透明釉 を掛ける。見込に目 痕あり。畳付は露 胎。

全面:透明色 文様:コバル ト。内面は褐 色にくすむ

なし

外面は点描を全体に描く中 に、松竹梅文と3ヵ所の鶴。

内面は口縁に沿って点描と 松竹梅文を、見込に松竹梅 文を配する。

スンカンマカイ/

砥部産/大正~

昭和/底部に印な

第11 図2

奥壁際

つまみ欠

5.8

全体に透明釉を施 釉後、絵付け。最下 面は露胎。

全面:透明釉 文様:葉を褐 色、花弁を銀 色、花芯を黄 色で彩色。

あり

上面に花と枝葉の文様と

「敬天愛人」の文字が描か れる。花弁は顔料を厚く載 せ、立体感を出す。

第11 図3

奥壁際 完形 1.25

2.5 7.1

外面にコバルト絵の 絵染付後、全面に透 明釉を施釉。合口面 は露胎。

全面:透明釉 文様:コバルト の鈍い発色

なし

花と花を囲む葉で構成され る文様が3ヵ所に描かれ る。つまみを中心とする圏 線が五条みられる。

※口径はつまみ 径。

第11 図4

奥壁際 湯呑 完形 6.5 7.3 3.8

緑色の顔料による絵 染付後、全面に透明 釉を施釉。畳付は露 胎。

全面:透明釉 文様:緑色お よび褐色

なし

正面に桜と五稜形の異形雪 ?、旭日旗の文様が配され る。

第 11 図 31 号遺構 出土遺物

MK13 前原  № 005

MK13 前原  № 006 MK13 前原  № 007

S=1/2 5cm 0

1

2 3

5 4

の難しいものである。ここでは、完形ないしほぼ完形の遺物について図示するとともに観察所見 を記載する。

第 11 図1 は、砥部産の碗である。コバルトによる型絵付けがなされたもので、口縁の一部が 欠損するが概ね完存する。高密度の点描により文様が描かれ、同一の型による3単位の文様で、

コバルトの色調は濃淡が一定しない。

第11図2~4は、完存する湯呑および湯呑の蓋であるが、文様が異なることから、セット関 係にはならないものである。

第11 図5は、金属製の簪である。頭部が花の形状であることから、男性用の髪差である。表 面を緑錆が覆うことから銅製であると思われる。頭部の花弁は6枚、首部の断面は六角形、ムディ 断面は円形、竿部断面は正方形を呈しており、竿部の先端に向かい太くなる。

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